0276-46-0311
休診 : 土曜午後/日祝

循環器内科

循環器内科について

概要・診療範囲

循環器とは『全身に血液を循環させているポンプと管』、つまり『心臓と血管』のことを意味します。よって、循環器内科とは『心臓と血管の疾患を扱う診療科』です。主に下記の疾患を対象としています。

  • 心疾患 : 心不全・虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)・心臓弁膜症・心筋症・不整脈
  • 動静脈疾患:閉塞性動脈硬化症・静脈血栓症・肺塞栓症(エコノミークラス症候群)等



高血圧・糖尿病・脂質代謝異常症(高脂血症)・高尿酸血症(痛風)などを総称して『生活習慣病』といいます。生活習慣病は動脈硬化などで心臓や血管に多大なダメージを与えて心疾患を増悪させるため、未治療のまま放置することは大変危険です。循環器内科では疾患の発症・増悪を未然に防ぐため、これらの生活習慣病に対しても診療を行っています。

また、めまい・フラツキ・失神などの症状は、脳神経外科や耳鼻咽喉科の疾患ばかりが原因とは限りません。『めまい』といってもいくつかの種類がありますが、『血の気が引くめまい(気が遠くなる・失神するなど)』は急激な血圧の低下を誘因とすることが否定できず、心疾患・自律神経の疾患が原因である場合があります。これらの疾患も循環器内科の診療範囲となります。

行っている検査・手術

血液検査で生活習慣病の有無をチェックすることから始まり、下記の検査を施行して疾患の有無・治療の必要性を検討します。

  • 心電図および胸部レントゲン撮影
  • Holter心電図(24時間心電図)
  • 心臓超音波検査(心エコー)
  • ABI(脈波:『血管年齢』を測定する検査)
  • 冠動脈CT検査(心臓CT検査)
  • 心臓カテーテル検査


必要に応じ、下記の手術も施行しています。

  • 冠動脈形成術・冠動脈ステント留置術
  • 人工ペースメーカー植込術(電池交換を含む)


心臓カテーテル検査で心臓の血管(冠動脈)に異常が確認された場合、冠動脈形成術・冠動脈ステント留置術などで血流改善を行います。内服薬で治療困難な不整脈の場合、人工ペースメーカーの植え込みを行います。退院後は、ペースメーカー外来に通院して頂き、ペースメーカーのチェックを定期的に行います。

胸部症状を甘く考えてはダメ!

日本人の死亡者数は、病死・事故死を合わせて年間120万人を超えています。心疾患による死亡は死因の第2位(第1位は悪性腫瘍(がん))であり、年間約20万人です。そのうち、心臓突然死(発症から24時間以内の死亡)は5万人~7万人に及びます。意外と知られてはいませんが、欧米での死因第1位は『心疾患』です。日本でも食生活や生活習慣の欧米化が進むなか、心疾患は増加傾向にあり、悪性腫瘍(がん)の死亡者数に迫る勢いです。

近い将来、欧米と同じように心疾患が死因第1位となる日が来るかもしれません。常日頃から心臓をケアすることはとても重要なことです。胸痛・息切れ・動悸などの胸部症状を認めた際は、がまんせずに直ちに循環器内科を受診するようにしましょう。

高血圧をはじめとする生活習慣病の患者さんにも多数来院して頂いております。生活習慣病は心疾患の原因となるため、主に内服薬投与による治療に加え、必要に応じて食事療法や運動療法の指導も行っています。また、喫煙・飲酒・肥満などの生活習慣の改善にも努めています。

診療スケジュール

基本的には予約外来の形をとっております。予約表持参の上、受付をお願いします。
予約を取られてない方は、直接受付窓口にお越しください。予約制となっており、予約患者さんの診察が優先となるため、予約のない新患患者さんや再診の患者さんには、長い時間お待ち頂く場合があります。事前にお電話(☎0276-46-0311)をして頂き、予約を取ることをお勧めいたします。

SWIPE

西村英樹
(午前のみ)
近藤誠太
(午前のみ)

SWIPE

なお、救急車などの急病の患者さんの受け入れは、随時行っております。

受付時間

平日

午前 8:30〜11:30

土曜

午前 8:30〜11:30

診療時間

平日

午前 9:00〜12:00

土曜

午前 9:00〜12:00

休診日
土曜午後・日曜・祝祭日・夏季休暇・年末年始休診

*予約は基本的に30分間隔としております。

※9:00予約の場合は、9:00~9:30の間に診察となります。

外来診察予約に関してはこちら

お問い合わせはこちらまで0276-46-0311

入院診療

外来診療のみでは治療困難と考えられ、安静が必要な患者さんに対しては、入院による診療を行います。ご自身で外来を受診された患者さん、他院より紹介・転院搬送された患者さん、救急搬送され緊急入院となった患者さんなど、さまざまです。心不全や狭心症などの患者さんが主になりますが、肺炎などで循環器内科に入院となるケースも少なくありません。

また、外科や整形外科で手術が必要となり、心疾患の既往がある患者さんに対しては、諸検査で今現在の心臓の状態を確認した後、各科の主治医・麻酔科医と連携して手術の可否などの検討を行います。退院時には療養計画を作成し、引き続き外来に通院して頂きます。

症例紹介

症例①

右冠動脈の慢性完全閉塞を有する、重度の3枝病変の症例

右冠動脈 左冠動脈

まず、左冠動脈へステントを留置し、血行の再建を行いました。

後日、左前下行枝中隔枝経由の逆行性アプローチを併用した上で、順行性より右冠動脈へステントを留置し、血行の再建を行いました。
これらの2度の冠動脈形成術・ステント留置術により、冠動脈3枝の完全血行再建が可能となりました。



症例②

慢性閉塞性下肢動脈閉塞症の患者に、下肢の急性動脈閉塞が併発した症例


治療前後の下肢血管造影CT所見

骨盤腔内の血管は不整脈に起因する血栓により急性閉塞を来たし、大腿動脈以下は元々の下肢動脈閉塞症により、浅大腿動脈遠位部まで閉塞していました。

重度の下肢の血流障害を呈していましたが、ステントを使用した血行再建により救肢(切断せずに足を残すこと)が可能となりました。

症例数

2018
2019
2020
冠 動 脈 造 影 29 13 26
冠動脈 の 血行再建術 23 11 20
四肢 の 血行再建術 9 2 5
新規 人工ペースメーカー 植え込み術 2 2 1
人工ペースメーカー 電池交換術 4 3 5

担当医師

西村 英樹

にしむら ひでき

永寿総合病院 部長
心臓血管センター長

出身大学

平成10年 昭和大学医学部卒

資格

  • 医学博士
  • 日本内科学会認定内科医・総合内科専門医
  • 日本循環器学会循環器専門医
  • 日本心血管インターベンション治療学会
    専門医・指導医

専門分野

循環器分野全般 特に虚血性心疾患

近藤 誠太

こんどう せいた

昭和大学医学部内科学講座循環器内科学部門
講師、CCU責任者

出身大学

平成18年 昭和大学医学部卒業

資格

  • 医学博士
  • 日本内科学会認定総合内科専門医、認定内科医
  • 日本心血管カテーテル治療認定医、日本心血管カテーテル治療専門医
  • 日本循環器学会認定循環器専門医
  • 経カテーテル大動脈弁置換術(TAVR)実施医、指導医
  • 身体障害者指定医(心臓機能障害の診断)

専門分野

虚血性心疾患、心血管カテーテル治療、
心構造疾患(structural heart disease)に対する
カテーテル治療